報告書

先々週に昨年度もらっていた特定国派遣研究者の報告書を提出せよとスイス側(Swiss National Science Foundation)から突然言われて、現在作成中。締切りは4月末だったらしいが、そんな話は先々週まで全く聞いた事がなかった(その辺の連絡は日本に比べると非常にいい加減)。とは言え、やらなあかんものはやらなあかんと言うことで、ヒーヒー言いながら書いているのだが、今は毎週6-9人ペースでMRIのデータ取りががっつりと入っていて、昼間英語で被験者に説明をひとしきりして、エネルギー切れの夕方から書き物なので、あまりはかどらない。。


しかも、日本の報告書と違ってボリュームが多くて大変。フォーマットが決まっていて(書式が変更できないようにwordのファイルにパスワードが掛かっている)9.5ポイントで5-10ページぐらい書かないといけないとの事。とりあえず、何とか埋める所まで来たのだが、結局なんだかんだで2000 words分ぐらい書くハメに。。

内容も結構細かく指定されていて
Summary (10-15lines = 150-200 words?)
Introduction, aims and methods
Results
Conclusion
Partnership aspects
と言った内容。


その中でも驚いたのが
Resultsの部分で"Details of the results obtained and explain any deviation from the original research plan"と言うことが但し書きに書いてあり、お金をもらったら、あとは好きなようにプロジェクトを進められる日本とはかなり違うなーと思った。プロジェクトベースでfundingをすると言うことは、当初提出した研究計画から大幅にずれる事は許されないと言うわけだ。一方、日本の科研費はプロジェクトベースと言いながら、申請書の内容とプロジェクトがずれていても問題になることはほとんど無く(脳プロはうるさいらしいが)実質は人ベースになっている。


どっちが良いかはまあ色々と議論の余地はあるが、これぐらいしっかりハンドルされていると、プロジェクトの迷走は少ないように思われる。研究費に限らず、日本の公共事業に欠けているのは"any deviation from original plan"をチェックすると言う事かもしれない。


なお、Wellcome trustでは人ベースの研究費を拡充する方向で動いている。(サイト内リンクですが)
Wellcome trustの新しいfundingと日本的研究の進め方