雑誌からのinterview

何の縁があってか、Wienerinと言うオーストリアの女性向けの一般雑誌で利他性に関する記事を書こうとしているジャーナリストからインタビューを受けました。

そもそも、どんな経緯で来たかと言うと、Ray Dolan -> Philippe Tobler ->私という流れで、前日ほぼ徹夜でオフィスのソファーで昼寝をしていたら、突然Philippeがやって来て「Altruismに関して取材したいと言う人がいるんだけど、話してくれない?」と言われて、寝ぼけたままPhilippeの部屋までつれて行かれて、面白そうなので引き受けてみました。Philippeから僕の所でとんでもなく落ちるわけですが。。


一般の人(しかも研究にほとんど興味がない人)向けにどのような話をするか結構悩みましたが、結局の所はbehaviorにfocusを置いて話をする事にしました。

  • Theory of inequality aversionをcoreに置いて
  • Primateとpreschool childrenのデータ
  • Donationのimagingの話
  • Envy domainに関してはbehaviorデータではかなりcontroversyがある
  • 高橋英彦先生のschadenfreudeの話

という感じの内容で話をしましたが、
分野を改めて俯瞰的に見ることができて結構面白かったです。


改めて思ったのが

  • Envy domainの仕事って言うのはほとんど無い

行動レベルでのバラツキが非常に大きいと言うのもあるのと関連があるかも?

  • Other-regarding pereferenceは非常に強く我々の行動を規定している

でもどこまでが遺伝的に規定されて、どこからが後天的な要因なのか?
GeneticsとVBMなんてやったら面白そうですね。
ただ、最近はgenome wide association studyをやろうとすると、1000人規模が一般的のようなので、結構大変そうですが。。

大学発行のZurich生活ガイド

今日のラボミーティングでラボマネが大学発行のZurich生活ガイドについて紹介してました。

International PhD Student Guide

内容はなかなか充実していて、銀行口座の開き方から保険のシステムや大学の施設の使い方などなどがひとまとめに。チューリッヒ日本人会が発行している生活のしおりの方が充実しているけれど、こちらに来る前に概要をつかむには大学発行のガイドもなかなか使えるのではないでしょうか(無料だし)。


日本の大学でもある程度情報を大学のwebに載せている所はあるけれど、PDFでまとめてあった方が使う側からはありがたいですね。

Ubuntuでmatlabのkey inputが出来なくなる件

Ubuntu 10.04LTS 64bitでMatlabとSPMをつかっていますがSPMを使っている時にしばしば(特に解析後のデータを見るときに)GUIにkeyboard inputが入らなくなる問題が発生します。マウスの入力には問題は生じません。この問題は高頻度で発生し、その度にmatlabの再起動をしなければならず、解決方法を調べていました。


Ubuntuのsupport forumではこうなった場合はAlt + F4すれば入力が戻ると言うコメントもありますが、matlabがらみでkeyinputの問題が出た場合はAlt + F4では回復出来ません。


JVMJAVA)が問題で、jvmのupdateをしたらと言うコメントもありましたが、これでも解決には至りません。


先日、たまたまMatlab Centralでmatlabでのkeyinputに関するスレッドを見つけて試してみたら、ついに解決に至りました。
http://www.mathworks.com/matlabcentral/newsreader/view_thread/290037


諸悪の根源はwikipedia:iBusのようです。

Subject: Keyboard stops working (Linux)
From: Matthias
Date: 3 Sep, 2010 09:42:06
Message: 14 of 15

"Jackson Tan" wrote in message ...
> Just to throw in a comment that I'm facing the same problem as well. I'm using R2010a on Ubuntu 10.04. Happened numerous times.
>
> MatLab stops taking in keyboard inputs even though it is obviously working with other applications. MatLab is not busy either, since mouse buttons work. I'm not certain what triggers it, but I think it is probably windows/desktop switching (i.e. outside MatLab).
>
> Puzzling, and irritating (especially when re-running the script will take several minutes and stretch my computer).
>
> Jackson

Hey,

I contacted support and they pointed out the following known issue with linux and java (Matlab uses Java for the GUI), which interestingly specifically also related to IBus:
http://bugs.sun.com/bugdatabase/view_bug.do?bug_id=6506617

After disabling IBus, Matlab ran problem free all day yesterday.

I also updated java to:
java version "1.6.0_20"
Java(TM) SE Runtime Environment (build 1.6.0_20-b02)
Java HotSpot(TM) 64-Bit Server VM (build 16.3-b01, mixed mode)

I will test over the next week whether the java update, with and without IBus running, resolves the issue.

Matlab Newsletterより


と言うことです。
iBusと言うのはコンピュータに文字を入力するためのソフトウェアを管理するソフトなのですが(日本語など英語以外の言語の入力には必須)、これがJavaとからむと問題が起こるとの事です。iBusを止めるだけで問題が解決します。


解決法は簡単でシェルから

killall ibus-daemon

と入力すればOKです。


とはいえ、毎回シェルから入力するのも面倒なので、matlabの起動用のシェルスクリプト(\"matlab folder"\bin\matlab にある)に書き足せば毎回入力する面倒は省けます。ただし、iBusを止めてしまうと日本語が使えなくなってしまうので、再び使いたいときはシェルから

ibus-daemon

と打てば、再び使えるようになります。

日本からの送金

4月にこちらに来る友人のリクエストに応えて


日本からのスイスへの送金で一番簡単でコスト少ない方法は

だと思います。
普通の銀行からの送金だとレートが無茶苦茶悪いのと、手数料が非常に高いので、あまりおすすめではありません。


あと、自分はやったことが無いのですが、調べた限りでは

と言う方法があるようです。
City bankも送金手数料が郵便局と同じ程度なのでスイスフランへの換金レートが良ければ、オンラインで出来る分便利かもしれません。口座内の外貨をそのまま送金出来るのであれば(出来ないかもしれません)、レートの良いときに変換しておくと言うことが出来るかもしれません(誰か調べたら教えてください)。但し、国外居住者は送金できない事になっています。


ここからは郵便局への送金方法ですが、
海外送金に慣れている郵便局にいくと、各国ごとの送金方法が書いてあるマニュアルがおいてあって簡単に送金手続きが出来ます。


海外送金は送金者本人名義の口座からしか出来ません。あと本人確認が出来る書類(免許証など)をもっていく必要があります。


送金にあたり必要な情報は

  • 受取人氏名
  • 受取人住所、郵便番号
  • 送金先口座番号(wikipedia:IBAN)
  • 送金先銀行名
  • 送金先支店名(たぶんここは無くてもOK)

があればOKです。


銀行の住所、銀行コード(BIC)を書く欄がありますが、ここは書く必要がありません。送金に慣れていない郵便局では、これらを書いてくださいと言われる事があります。マニュアルもしくは東京の本部で不要であることを確認をしてもらってください。wikipedia:IBANには各国ごとにフォーマットがありますが、スイスのIBANには銀行コードが含まれている為、銀行コードを書く必要がありません。

J-E/E-J dictionary

となりのグループに日本に住んでいた事もあるイギリス人の同僚がいて(日本語も結構喋れる)、彼と話すときは英語と日本語が混じっているのだけれど、彼が使っている英日/日英のオンライン辞書を教えてもらった。


Jim Breen's WWWJDIC


これの何がすごいかと言うとスラングもしっかり訳してくれる。


例えば
"マクド"と入れると
(n) (abbr) (sl) (esp. in Kansai) (See マック) McDonald's


"うざい"と入れると
(adj-i) (1) (col) annoying; noisy; (2) strict


"やばい"を入れると
(adj-i) (1) (sl) dangerous; risky; (2) (sl) awful; terrible; crap; (3) (sl) terrific; amazing; cool;


などなど。
マクドは関西で使われているなんて事まで出てくるし、ヤバいの訳でcoolが出てきたのにはかなり驚き。

Matlab vs R

こちらでやっている行動モデルのパラメーター推定はRを使ってmaximum likelihoodで推定をしています。元々同僚がRを使っていたので、最初はRを使っていたのですが、Matlabで全部出来た方が楽だと言うことで、Matlabにコード移植してみました。


グループレベル(5000 observations位)だと問題無くconvergeして推定値もRとほぼ同じ値が返ってくるのですが、サンプル数が少ない個人レベル(150 observations位)の推定ではパラメーター推定がうまく行きません。


ちなみに、Rでは"optim"を使い、Matlabは"fminsearch"を使いました。最適化のアルゴリズムはR optimではBGFS法、fminsearchはsimplex searchを使っているため、アルゴリズムの違いによる影響を考えてBGFS法が使えるfminuncに変えてみましたが、結果は変わりません。


この問題は自分のデータセット特有かなと思っていたら、同僚に頼まれて、別のモデルの推定を試みるもやはり同じような問題が発生。ということで同じBGFS法を使っていてもRとMatlabでは中身が違うのかなー?なんでですかね?


誰か知っている人が居たら教えてください。

ヒモつき

書類のテンプレートをダウンロードするために学振のページを見ていたら、こんなのを(頭脳循環を活性化する若手研究者海外派遣プログラム)発見。組織的な若手研究者等海外派遣プログラムの名前を変えただけのプログラム。


と言うかなんで大学にお金を渡して若手派遣をさせるのか理解不能。この手のお金で良くあるのが、派遣の選考にpoliticsが絡んで弱小ラボの意欲のある人は選ばれる、ビッグラボのイマイチぱっとしない人が選ばれるのが良くあるパターン。もしくは派遣後に数年のお礼奉公が待ってるとか。


日本の場合アカデミアに限らず流動性が低いのだから、流動性を上げるような政策を打つべきなのに、こんなヒモつきの金付けていたら、ますます人材の流動性が落ちると言うのを理解していないのだろうか?


若手を海外に行かせたいのなら海外学振の枠を増やして、fairな選考が行われる若手PIや助教枠を増やした方がよっぽど良いのに。