新兵器導入

嫁さんがママ友から最近の日本のバリカンは偉大だという情報を聞きつけて、導入しました。


Panasonicのカットモードを購入。


何がすごいかと言うと、バリカンなのに色々なアタッチメントを付ける事で

  • 7cmまでの長さでカットが可能
  • スキ刈りが出来る

などなど、これぞ「日本技術者の変態力」(ニコ動のはやぶさの奴)という感じです。


で、子供に試す前に僕が人柱としてカットされる事になりました。僕の髪は結構なくせ毛で美容師さん泣かせの髪なので、どうなる事やらと思っていたものの、へたくそな美容師よりも上手くカット出来たのでかなり驚き。スキ刈りもちゃんと出来るし。


小学生のいつぞやに母親のカットから美容院でのカットに転向して以降ずっと美容院で髪を切っていましたが(Zurichでも日本人の美容師さんにカットしてもらっていた)、今後はバリカン人生になるのだろうか。。。

pickpocket in BCN

往復で128フランと言う安いチケットが手に入ったので、週末にバルセロナに行ってきました。但しBasel発着だったのですが。。


BaselのEuroAirportからはEasy Jetが欧州内の各地へ運行していて、その競合効果があってか、スイスエアーも安いチケットを時々出してきます。一方、Zurich発のLCC (low cost carrier: 格安航空会社)はEasy JetのLondonかAir Berlinのベルリン、デュッセルドルフ、フランクフルト、Aer Lingusのダブリン位しかフライトが無いので、あまりLCCの恩恵を受けないが、Baselまで行くと行き先によっては航空運賃が半額ぐらいになるので電車の往復で35フラン程度かけても、Basel発着便の方が遙かに安くなります。


そんな訳でBasel発着便でバルセロナに行ってきました。


バルセロナと言うとFCバルセロナと言うのが思いつきますが、旅行に行った人たちは、皆口をそろえて「スリ」の話が出てきます。こちらの知り合いでバルセロナに行った人から色々と被害報告を聞くにつれて、我が家でもきちんと対策をして行かねばという話になりかなり入念な対策をとっていきました。

  • 最小限以外のカードは全て自宅に残す
  • お金を入れたメインの財布は首からかけてTシャツの中に入れる
  • ダミーの財布をジーンズのポケットに入れる
  • 現地に着いたら、パスポートやpermitなどは全てsafeboxに入れる

とまあかなり対策を取りました。


で、その結果ですが、、
(大量のレシートと1.5フランが入った)ダミーの財布を見事にすられました。


バルセロナにあるロープウェーに乗った時にロープウェーを降りた後地上までエレベーターで降りたのですが、どうもその最中にやられたらしいです。ロープウェーを降りたところで乗ったエレベーターなので油断していました。よくよく考えると、降りた所には反対行きの客がたくさんいて、さらにチケットの検札はロープウェーに乗る直前に行うために、そこにウロウロしている人は必ずしもチケットを持っているわけでは無いと言う事に全く気がついていませんでした。特にエレベーターの中では畳んだベビーカーを持っていたので、余計にスキが大きかったのもありました。しかもスリに気がついたのは、やられてから1時間ほど後にカフェに入った時でした。。


ダミーがやられたので、こっちとしては「ざまぁ!」だったのですが、スリのあまりの手際の良さに脱帽。この話を研究室でしていたら、同僚の友人(中国人)は今年のバルセロナで開催されたOHBMに参加したときにスリに遭い、permitを無くした為に学会終了後、大学に戻れず、visaが再発行されるまで中国に戻らなければならなかったそうです。バルセロナバルセロナに行かれる方はくれぐれも気をつけて下さい。

Request

先週から今週にかけてMRIの論文のPDFのrequestが続けて来たので、何が起こったのかと思ったら、ようやくonline版から正式版に掲載されたのが原因だと判明。


にしても、1月acceptでようやく掲載とは、、


でも何とかCV上では2009年、2010年共にfirstが一本づつ掲載。
2011年も何とか1本出せるように頑張らねば。

R01ゲット

と言っても私の事ではありません。
同僚の話です。


NIHのRO1と言えば独立後に皆が目指す5年で1億位のグラントなのですが、それをZurichにいる研究室の同僚が取りました。そもそもNIHのグラントを米国外に拠点を持つ研究者が取れると言うのも驚きなのですが、同僚の公式な身分は「PhD student」なので、思わず「お前の身分でPhD studentだよね?」と聞き返してしまいました。


ただ、彼は完全なPhD studentでは無くて、すでにNancy Kanwisherの所でPhDを取っていて、さらにPhD in Economicsを取りたいと言うことで我々のグループにいます。なので、post-docとも言えるのですが、PIではありません。その彼はtemporal discounting(時間割引)に興味があるのですが、その拡張としてケニアで現地の人を対象に、まとまったお金をすぐに渡すのと、1年間分割で渡すのを比べると行ったtemporal discountのfield experimentをやっています。さらにBiochemical markerを測定すると言うのがプロジェクトの概要らしいです(外でもこのプロジェクトに関するtalkをしているのでこの程度の内容は書いても問題ないかと)。


とまあ、かなりスケールの大きいプロジェクトをやっているのですが、independentなPIでも無いのにRO1を取れたと言うのには驚きました。独創的でかつ社会的にも非常に重要と言う所が決め手になったんですかねー?皆がやっている事とさして変わらない実験をしている凡庸な研究者としては非常に考えさせられる出来事でした。

Fragile activation in subcortical structure

今日はimaging屋さんにしか分からないローカルネタ。


今解析しているデータのGLMの建て方についてKlaasとdiscussする機会があり話したのだが、現在の解析の仕方はstrictly speakingでは問題があるらしい。


具体的には完全に異なるGLMで2つのROIを拾ってきているのだが、Klaasに言わせると、一つのGLMに全てのfactorをimplementしないといけないとの事。ただ、普通に異なる複数のGLMを使った論文は沢山見かけるのですが。。


で、Klaasのsuggestionに従ってGLMを立て直して見たところ以前の解析で見つかっていた、ventral striatumのactivationが消えてしまいました(他のactivationは生き残ったのですが)。この結果には少し頭を抱えたのですが、、逆に考えて見るとventral striatumのfindingはそこまでrobustでなかったとも言えるかも知れません。


一般的にcortexに比べてsubcortical structureのactivationは弱いとよく言われています。自分でROIのtimeseriesを拾ってみてもcortexに比べて、subcortical structureのvarianceは小さいのは一目見て分かります。そう言う意味でもsubcortical structureのactivationは結構微妙なのかなーと思った次第。O'Dohertyの論文でもいつもsmall volume correctionを使っていたし。。


今の実験のextentionを色々と準備をしているのですが、extentionの実験を考えるとあまりrobustでないデータは無視した方が良いのかもしれません。。と前向きに考えてみる。

Research carrer

今日ふと気が付いたこと。

  • 自己紹介の時に"I'm a neuroscientist."って言っていて、"I'm a cognitive neuroscientist"って言わないこと。
  • Cognitive Neuroscienceでの研究歴が未だMolecular時代よりも短いこと。
  • Molecular時代の論文数の方が未だに多いこと。


"I'm a cognitive neuroscientist"と胸を張って言える日は来るんだろうか??



それにしても今日のセミナーのオーガナイザーは疲れた。プロジェクターの調子が悪い事までボスから文句を言われたし。。

ノーベル賞に向けて

秋になってきました。
ノーベル賞の季節ですw


トムソンの予想によると、日本では生理学・医学賞山中伸弥先生がノーベル賞の候補に挙っていますが、山名先生の受賞はもう少し先の事でしょう。むしろMRIのBOLD効果の小川先生の方が早いのでは無いかと思います。でも、なぜかお亡くなりになっている西塚泰美先生が入っていたりするので、結構いい加減なリストかもしれません。

一方、経済学賞の予想ではうちのボスが候補者に挙っていたりします。


ノーベル賞の選考と言うのはwikipedia:ノーベル賞によると、

選考は「物理学賞」、「化学賞」、「経済学賞」の3部門についてはスウェーデン科学アカデミーが、「生理学・医学賞」はカロリンスカ研究所が、「平和賞」はノルウェー・ノーベル委員会[1]が、「文学賞」はスウェーデン・アカデミーがそれぞれ行う。

なっており、平和賞以外はスウェーデンの研究者が選ぶ事になっています。


なので、スウェーデン人の研究者と仲良くなっておくことはノーベル賞の選考においては非常に大事な訳です。


うちのラボが主催して毎週金曜日にやっているセミナーで今週のspeakerには(big nameらしい)スウェーデンの経済学者がやってきます。春からこのセミナーのオーガナイザーをやっていて、bilateral talkのセットアップやディナーの準備等々の雑用を仰せつかっているのだけれど、今週のゲストに関しては出張中のボスからVIP待遇で、くれぐれも粗相が無いようにとわざわざ連絡が入りました。通常ゲストが来てもボスが一緒にディナーに行くことなんて滅多にないのですが、今回ばかりは様子が異なり、ディナーに行く旨をゲストに連絡しておくようにと念押しの連絡まで来ました。


まあ要するにノーベル賞の選考委員になっていそうな研究者に接待をしていると言うわけです。


あと、去年うちのラボにゲストとして1年滞在していたやる気の無いスウェーデン人の院生がなんでいたのかがようやく分かった。なんと、その院生のボスが今週のspeakerだった訳です。
うちのラボは外からのvisiting stayのapplyが結構多いので、数ヶ月に1度結構厳しいセレクションをかけています。それなのに、よくこんなのを受け入れたなと思っていたら、これは選考委員への接待の一環だった訳ねと言うことで全てが繋がり、ようやく納得。


西塚先生がずっと生理学・医学賞の候補に挙っていたけれど、受賞できなかったと言うのは、この手の研究者交流を日本はほとんどやっていなかったと言うのもあるのかなと思ったりしました。逆にそれでも受賞されたこれまでの受賞者の先生は「本当に」すごいのだと改めて思いました。